いじめ対応の初動を支援するAIシステムを開発 ─ 文科省ガイドラインをRAGで搭載し、判断の属人化を解消
教員の経験差によって初動対応にばらつきが生じるという課題に対し、文部科学省のガイドライン6種をAIに搭載した対応支援システムを開発しました。ヒアリングの準備から報告書の出力までを一つの流れで支える18機能を、約4か月で納品しています。

- お客様
- 私立中学校・高等学校
- 業種
- その他
- 提供サービス
- 受託開発
- 期間
- 2026.04 - 2026.07
Challenge
課題
いじめの初動対応は、経験の浅い教員ほど「何を聞けばいいか分からない」状態に陥りやすく、ベテランのノウハウも共有されにくい構造がありました。
拠り所となる文部科学省のガイドラインは6種・数百ページにおよび、緊急時に原本を参照する余裕はありません。結果として聞き取り項目の抜け漏れが起き、重大事態の兆候を見落とすリスクを抱えていました。加えて、記録と報告書の作成が教員の本来業務を圧迫していました。
Approach
打ち手
文部科学省のガイドライン6種をRAGで検索できる形にし、AIが提示する内容に必ず法的根拠を添える設計としました。「AIが勝手に言っている」状態を避け、教員が判断の材料として扱えるようにするためです。
対象者のタイプといじめの分類に応じてヒアリング項目を自動生成し、印刷して現場に持参できる形にしました。聞き取り後は音声の文字起こしと話者分離を行い、複数の証言を項目ごとに横並びで比較できるようにしています。AIが不足している確認事項を検出し、発見から解消までの7ステップのどこにいるかと、次に取るべき行動を提示します。暴力や長期欠席などの条件からは、重大事態の兆候を法的根拠付きで警告します。
児童の氏名はマスキングしてAIに送信し、応答後に復元する仕組みとしました。個人情報がAIモデル側に渡らないようにするためです。データベースには行レベルのアクセス制御を敷き、担任教員と管理職で権限を分けています。
Result
成果
約4か月で納品し、運用を開始しています。経験の差によらず同じ観点で聞き取りができ、判断の根拠を都度ガイドラインで確認できる状態になりました。
報告書は指定の書式でそのまま出力できるため、記録作業に充てていた時間を児童への対応に戻せます。現在も現場のフィードバックをもとに改善を継続しています。
Tech Stack
- Next.js
- TypeScript
- Supabase
- Vercel
- OpenAI API
- Gemini API
- pgvector
- Whisper
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