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Claude Codeでできること全まとめ──基本操作・MCP・Skills・エージェントを図解

執筆:株式会社JQIT(技術広報)

Claude Code の基本操作から、MCP・Skills・サブエージェント・Hooks までを図解でまとめた入門記事です。用語の多さで全体像がつかめない人に向けて、何がどう組み合わさるのかを一枚に整理しました。

この記事のポイント

  • Claude Codeは「ターミナルで動くAI開発パートナー」。ファイル操作、コード生成、Git、テスト、デプロイまで自然言語で指示できる
  • ~/.claude/ディレクトリに設定・スキル・プラグイン・チームが全部入っている
  • 基本操作(コマンド、モード、ショートカット)を押さえれば今日から使える
  • Skills、MCP、Sub-agents、Hooks、Pluginsを組み合わせると「ただのAIチャット」が「自分専用の専門家チーム」に変わる
slide14-kitchen-analogy.png

「Claude Codeって結局何ができるの?」

インストールしたはいいけど、コマンドを打つだけで終わっている。Skills?MCP?Hooks?用語が多すぎて全体像が掴めない。

そんな方に向けて、基本操作から拡張機能までClaude Codeでできることの全体像をまとめました。自分の環境(スキル59個、プラグイン5個、エージェントチーム3つ)の実例も交えて解説します。

Claude Codeとは

Anthropicが提供するエンジニア向けのAI開発ツールです。ターミナルで claude と打つだけで起動します。

ChatGPTとの最大の違いはローカルのファイルシステムに直接アクセスできること。コードを読み、書き、実行し、Gitで管理する。チャットの延長ではなく、隣で一緒にコードを書くペアプログラマーに近い存在です。

┌──────────────────────────────────────────────────────┐
│             Anthropic の Claude 製品群                  │
│                                                        │
│  Claude アプリ         Cowork            Claude Code    │
│  ┌──────────┐    ┌──────────────┐    ┌──────────────┐ │
│  │ チャット   │    │ コード生成    │    │ コーディング   │ │
│  │ 質問応答   │    │ ツール連携    │    │ Git操作       │ │
│  │ 文章作成   │    │ AIエージェント │    │ ビルド・テスト │ │
│  └──────────┘    └──────────────┘    └──────────────┘ │
│   初心者向け       アプリ内蔵           ターミナル専用    │
│   $20〜/月         $20〜/月             $20〜/月         │
└──────────────────────────────────────────────────────┘
slide04-claude-code-hero.png
  • Claude アプリ: ChatGPT的な「聞いて答える」チャットツール。一番始めやすい
  • Cowork: Claudeアプリに内蔵されたエージェント機能。アプリ上からコードを書いたり、Claude Codeの一部のツールを使ったり、AIエージェントとして自律的にタスクを進めてくれる。アプリだけでもかなりのことができる
  • Claude Code: 完全にターミナルで動くことを前提にした開発パートナー。本記事の主役

おすすめのステップアップ: まずはClaudeアプリで試してみる → VS Codeのターミナルで使ってみる → 慣れてきたらターミナル単体で動かす、という流れが自然です。

始め方

前提条件

  • Node.js 20以上が必要です

インストール

# macOS / Linux
npm install -g @anthropic-ai/claude-code

# Homebrew
brew install --cask claude-code

起動

claude                             # そのまま起動
cd /path/to/project && claude      # プロジェクトで起動
claude "このプロジェクトを説明して"   # 初期プロンプト付き

利用方法

方法

説明

料金

サブスクリプション

Claude Pro / Max プランに契約

$20〜$200/月

APIキー

Anthropic Console から発行

従量課金

一般的にはサブスクリプションで使うケースが多いです。

起動環境

方法

メリット

おすすめ

Claudeアプリ(Cowork)

インストール不要、すぐ始められる

初心者向け

VS Code拡張

IDE統合でシームレス

初心者〜中級者

IDE内ターミナル

コードと並べて見られる

中級者〜

ターミナル直接

シンプル、軽量、最も自由度が高い

中級者〜上級者

Claudeアプリから試してみて、もっと本格的に使いたくなったらVS Code拡張やターミナルに移行するのがスムーズです。

基本操作

スラッシュコマンド

/ を打つと一覧が出る。よく使うのはこのあたり。

コマンド

説明

/help

ヘルプを表示

/clear

会話履歴をクリア

/compact

コンテキストを要約して圧縮

/context

コンテキスト使用量をカラーグリッドで確認

/cost

トークン使用量・コストを表示

/model

使用モデルを変更

/fast

高速モード切替(同じOpusで2.5倍速)

/init

CLAUDE.mdを生成してプロジェクト初期化

/diff

変更差分をインタラクティブに確認

/resume

前のセッションを再開

/plan

プランモードに移行(読み取り専用で調査・計画)

/simplify

3並列エージェントでコードレビュー・最適化

キーボードショートカット

キー

動作

Enter

メッセージ送信

Shift+Enter

改行

Shift+Tab

モード切替(Default → Auto-Accept → Plan)

Escape

実行中の処理を中断

Ctrl+C × 2

終了

Esc × 2

直前の状態に巻き戻し

@

ファイルパスのオートコンプリート

! (行頭)

Claudeを介さずシェルコマンド直接実行

権限モード

Claude Codeはツール実行時に「やっていい?」と聞いてきます。

  • y → 許可
  • n → 拒否
  • a → 今後同じ操作を常に許可

Shift+Tab でモードを切り替えられる。

モード

動作

Default

操作ごとに確認(最初はこれ)

Auto-Accept

ファイル編集を自動許可

Plan

読み取り専用。実装前の調査・計画用

慣れてきたらAuto-Acceptで回すと速いです。大きな変更の前はPlanモードで計画を立ててからDefaultに戻して実装、という流れがおすすめです。

コンテキストウィンドウを理解する

slide16-context-workspace.png

ここがClaude Codeを使いこなす上で最も重要な概念です。

コンテキストウィンドウとは「Claudeの作業台のスペース」のこと。広い作業台なら多くの情報を同時に扱えるが、狭くなると品質が下がる。

┌─────────────────────────────────────────────┐
│  コンテキストウィンドウ(200K〜最大1Mトークン)  │
│                                               │
│  ┌───────────────┐ ← CLAUDE.md(常に読み込み) │
│  │ プロジェクトルール│                           │
│  └───────────────┘                            │
│  ┌───────────────┐ ← MCPツール情報(常に消費)   │
│  │ 使えるツール一覧 │                            │
│  └───────────────┘                            │
│  ┌───────────────┐ ← 会話履歴(積み上がる)      │
│  │ ユーザー指示    │                             │
│  │ AI応答         │                             │
│  │ ...            │                             │
│  └───────────────┘                            │
│  ┌ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─┐ ← スキル(必要時のみ)       │
│  │ 呼び出し時だけ  │                             │
│  └ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─┘                            │
│                      ← 残り容量                  │
│                        /context で確認           │
└─────────────────────────────────────────────┘

ポイント:

  • CLAUDE.mdとMCPツール情報は常にコンテキストを占有する
  • スキルは呼び出した時だけ読み込まれる → 節約になる
  • 会話が長くなったら /compact で圧縮、新しいタスクなら /clear でリセット
  • 95%消費時に自動コンパクションが発動する

CLAUDE.md──プロジェクトの記憶

プロジェクトルートに CLAUDE.md を置くと、セッション開始時に毎回自動で読み込まれる。

キッチンで例えると: 壁に貼ってある「当店のルール」。新しいシェフ(セッション)が来ても壁を見ればルールが分かる。

# 起動後に /init を実行して自動生成
# プロジェクト概要
Next.js + TypeScript のWebアプリ

# コーディング規約
- インデントは2スペース
- テストは vitest を使用
- 日本語でコメントする

# よく使うコマンド
- npm run dev: 開発サーバー起動
- npm run test: テスト実行

スコープ

場所

共有範囲

プロジェクト

./CLAUDE.md

Git経由でチーム全体

ユーザー

~/.claude/CLAUDE.md

自分の全プロジェクト

ローカル

./CLAUDE.local.md

自分のみ(.gitignore推奨)

200行以内を目標にしてください。長すぎるとClaudeの遵守率が下がります。

ここからが本番──Claude Codeの拡張機能

基本操作だけでも十分強力ですが、ここからが他のAIツールにないClaude Codeの本領です。

全体像を「レストランのキッチン」で理解する

slide14-kitchen-analogy.png
┌─────────────────────────────────────────────────────┐
│  Claude Code = レストランのキッチン                     │
│                                                       │
│  オーナーシェフ(親エージェント)                         │
│    └─ 担当シェフたち(サブエージェント)                  │
│         自分専用の調理台で作業、完成品だけ渡す             │
│                                                       │
│  📖 レシピ集(スキル)                                  │
│    「/カレー」で秘伝のレシピが脳に流れ込む                │
│                                                       │
│  🚚 フランチャイズキット(プラグイン)                    │
│    レシピ+調理器具+仕入れ先が全部パッケージ化              │
│                                                       │
│  🏪 仕入れ業者(MCP)                                  │
│    標準化された発注書で食材が届く                         │
│                                                       │
│  🔒 安全チェック(Hooks)                               │
│    火を使う前のガス漏れチェックが自動で走る                │
│                                                       │
│  📋 壁のルール(CLAUDE.md)                             │
│    「当店はすべてオーガニック」が壁に貼ってある             │
└─────────────────────────────────────────────────────┘

MCP──外部ツール連携

MCP(Model Context Protocol)はAIのためのUSB-Cポート。標準化されたプロトコルで外部ツールとつなぐ。

slide19-mcp-usbc.png
# 追加コマンド
claude mcp add context7 -- npx -y @upstash/context7-mcp@latest
claude mcp add github -- npx -y @modelcontextprotocol/server-github

ClaudeCodeに「〇〇のMCP追加して」といえばたいていやってくれます。

おすすめMCPサーバー:

MCP

できること

Context7

ライブラリの最新ドキュメントをリアルタイム取得

GitHub

PR・Issue管理、Actions監視

Playwright

ブラウザ自動操作、E2Eテスト

Slack

チャンネル履歴取得・メッセージ送信

PostgreSQL

自然言語でSQLクエリ実行

注意: MCPは接続中の全ツール情報が常にコンテキストを消費する。入れすぎると起動が遅くなり、コンテキストも圧迫する。まず2〜3個から始めるのがおすすめ。

Skills──専門知識パック

Skillsは必要な時に呼び出せる専門知識です。MCPと違って使わない時はコンテキストを消費しません。

slide22-skills-plugins.png
~/.claude/skills/deploy/SKILL.md   # 個人(全プロジェクト共通)
.claude/skills/deploy/SKILL.md     # プロジェクト固有
---
name: deploy
description: 本番環境へのデプロイ手順。「デプロイして」で自動発火。
---
# デプロイ手順
1. テスト実行: `npm run test`
2. ビルド: `npm run build`
3. デプロイ: `npm run deploy`

/deploy で手動呼び出しできます。description を適切に書けばClaudeが自動で判断して呼び出してくれます。

自分の環境では59個のスキルが動いています。 ブログ執筆、提案書生成、コードレビュー、勤務表処理、デモ動画録画──よく繰り返す作業をスキル化しておくと、次から同じ品質のアウトプットが一瞬で出ます。

公開スキルのインストールも簡単です:

npx skills find react performance
npx skills add vercel-labs/agent-skills@vercel-react-best-practices -g -y

Sub-agents──並列作業

slide21-subagent-architecture.png

Sub-agentは独立したコンテキストで動く専門エージェントです。親から分離して作業し、結果だけ返します。

名前

モデル

用途

Explore

Haiku(高速)

コードベース探索(読み取り専用)

Plan

親と同じ

実装計画の調査

General-purpose

親と同じ

複雑なマルチステップタスク

親エージェント
  │
  ├── Explore: モジュールAを調査
  ├── Explore: モジュールBを調査   ← 並列実行
  └── Explore: モジュールCを調査
  │
  結果をまとめてレビュー

カスタムエージェントも作れます。.claude/agents/code-reviewer.md を置くだけです:

---
name: code-reviewer
description: コード品質のレビュー
tools: Read, Glob, Grep
model: sonnet
---
以下の観点でコードをレビュー:
1. バグやロジックエラー
2. セキュリティ脆弱性
3. パフォーマンス問題

/simplify を実行すると、3つの並列エージェントがコードレビュー・リファクタリング・最適化を同時に走らせてくれます。これだけでもSub-agentの威力が体感できます。

Hooks──自動チェック体制

slide24-hooks-lifecycle.png

HooksはClaude Codeのライフサイクルに差し込む自動処理です。ファイルを編集したら自動フォーマット、危険なコマンドは自動ブロック、といったことができます。

ユーザーがプロンプト送信
  ├── [PreToolUse]  → rm -rf をブロック
  ├── ツール実行
  ├── [PostToolUse] → Prettierで自動フォーマット
  └── [Stop]        → テスト通過を確認

設定例(ファイル編集後に自動フォーマット):

{
  "hooks": {
    "PostToolUse": [{
      "matcher": "Edit|Write",
      "hooks": [{
        "type": "command",
        "command": "npx prettier --write \"$CLAUDE_FILE_PATH\""
      }]
    }]
  }
}

/hooks コマンドでインタラクティブに追加・管理できます。

Plugins──フランチャイズキット

PluginsはSkills + Agents + Hooks + MCPをまとめてパッケージ化する仕組みです。

項目

スキル

プラグイン

含められる要素

スキルのみ

スキル + エージェント + Hooks + MCP

コマンド名

/hello

/plugin-name:hello

配布

手動コピー

マーケットプレイス or Git

公式プラグインの例:

  • document-skills: PPTX、DOCX、PDF、XLSXの生成・編集
  • frontend-design: プロダクショングレードのUI生成
  • feature-dev: コードベース理解→設計→実装のガイド付き開発

Agent Teams──チーム機能(実験的)

複数のClaude Codeインスタンスがチームとして協調動作する実験的機能です。

Sub-agentとの違いは、チームメイト同士が直接メッセージをやり取りできること。リーダーが仕事を振り、チームメイトが並列で作業し、結果を共有します。

自分の環境では3つのチームを運用しています:

  • voiceforge-system-audit: 6人のエージェントが認証・DB・フロントエンド・音声処理を並列監査
  • backlog-bugfix-team: Backlogチケットの自動バグ修正
  • skill-fire-test: スキルの発火テスト

.claude/ディレクトリの全体像

ここまで紹介した機能は全て ~/.claude/ に格納されています。

~/.claude/
├── settings.json          # 全体設定(権限、Hooks、言語等)
├── CLAUDE.md              # 個人の全プロジェクト設定
├── skills/                # スキル(自分は59個)
│   ├── tech-blog-writer/
│   ├── deploy/
│   └── ...
├── plugins/               # プラグイン
│   └── cache/
├── projects/              # プロジェクトごとのセッション履歴
├── teams/                 # Agent Teams設定
├── hooks/                 # カスタムHookスクリプト
├── agents/                # カスタムサブエージェント
├── todos/                 # TODOリスト
├── tasks/                 # タスク管理
└── plans/                 # プラン(実行計画)

段階別ロードマップ

Claude Codeは一度に全部覚える必要はありません。段階的に使いこなしていけば大丈夫です。

Phase 1: 今日から(基本操作)

  • インストールして claude で起動
  • スラッシュコマンドを覚える(/clear, /compact, /context
  • Shift+Tab でモード切替
  • /init でCLAUDE.mdを作成

Phase 2: 1週間後(外部連携)

  • MCP を2〜3個追加(Context7, GitHub等)
  • CLAUDE.mdにプロジェクトルールを書き足す
  • /resume でセッションを引き継ぐ

Phase 3: 1ヶ月後(カスタマイズ)

  • 自分のスキルを1つ作ってみる
  • Hooksで自動フォーマットを設定
  • カスタムサブエージェントを定義

Phase 4: それ以降(フル活用)

  • 業務知識をスキルに落とし込む
  • プラグインをインストール・活用
  • Agent Teamsで並列作業

まとめ

Claude Codeは claude と打って起動するだけのシンプルなツールですが、その裏側には Skills、MCP、Sub-agents、Hooks、Plugins、Agent Teams という拡張レイヤーがあります。

まずは基本操作とCLAUDE.mdだけで十分です。 そこから少しずつスキルやMCPを足していくと、「ただのAIチャット」が「自分専用の専門家チーム」に化けていきます。

もし「何から始めればいいか分からない」という方は、上の段階別ロードマップのPhase 1から試してみてください。実際に触ってみると、思った以上にスムーズに使えるはずです。

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